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モーツァルト フルート協奏曲第1番
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ヴォルフガンク・アマデウス・モーツァルト(1756−1791)
フルート協奏曲第1番 ト長調 ケッヘル番号313(1778年作曲)
21才の時、パリ演奏旅行の途中スーパー・オーケストラを備えていたマンハイム宮廷滞在中に客人のオンランダ人から委嘱され作曲した。 マンハイム・オーケストラは交響曲の先駆けであるシンフォニアを発展させ、「世界最高」と謳われていた。 ちなみにモーツァルトは、クラリネット協奏曲もこのオーケストラとその首席クラリネット奏者の為に書いている。
<第1楽章> Allegro maestoso
シンコペーションや細かい音符に溢れたエネルギッシュな前奏は、 モーツァルトが当代一のオーケストラを念頭に置いて作曲できた贅沢さを象徴している。 陽光にあふれたイタリアの喜歌劇や協奏合奏曲の語彙が横溢している。
<第2楽章> Adagio ma non troppo
オペラのアリアを思わせるスタイルで書かれた緩やかな楽章。 この楽章でだけ2人のフルート奏者が伴奏に加わる。
<第3楽章> Rondo:Tempo di Menuetto
冒頭からフルート・ソロが奏する典雅なロンド(同じテーマが何度も戻ってくる:「ラウンドする」)である。 中世絵画でも明らかのようにフルートは竪琴とともに天使達の楽器と考えられていた。 この楽章も、天上の天使の音楽を想起させよう。
小松長生
2007年7月13日 セントラル愛知交響楽団定期演奏会プログラムの曲目解説として書かれたものです。
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